1.どんな病気なの?

摂食障害とは、神経性食欲不振症(拒食症)と神経性大食症(過食症)があります。 拒食症は若い女性に多いのが特徴です。 女性がやせようとする為に無理なダイエットをする事により著しく体重が減少し、無月経などの症状がでます。 過食症は拒食症とは正反対の現象ですが、基本的には同じ病気です。 拒食症であった場合でも過食症に変わるといった事もあります。 また本人は気づいていないというのも特徴として考えられます。
2.それぞれの特徴
[拒食症の場合] 拒食症とはその名の通り食事を摂る事を拒む症状を持っています。 ダイエットをキッカケに発症するケースが最も多く次第にエスカレートしていき、 食べても吐いてしまい、体が食事を全く受け付けなくなってしまいます。 重い栄養障害を伴い生命の危険もあります。
[過食症の場合] 過食症の場合、拒食症とは違い異常な程の食欲があります。 大量に食べてしまった事、又は吐いてしまった事への罪悪感、太る事への恐怖心が強い。 また過食嘔吐を繰り返している場合、手に吐きダコができたりします。
3.どんな診断を受けるの?
厚生労働省が定める基準には以下のものがある。
@標準体重より20%以上やせている。
A食行動の異常(不食、大食い、隠れ食い)
B体重や体型についての歪んだ認識
C発症年齢が30歳以下であること
D無月経(女性に限る)
Eやせになるような、疾患がないこと。
4.一般的な治療方法
[身体的な治療法]
極度なやせの場合に高カロリーの輸液などにより栄養状態を改善させるための治療法。
[行動療法]
誤った食行動を適切な食行動に変える目的があります。
[認知行動療法]
ゆがんだ認識を適切な認識に変える目的があります。
[家族療法]
家族の人間関係を調整していく目的があります。
[心理療法]
自我発達・自己成長へ向けての援助が必要のため。
5.発症の原因はなに?
摂食障害が発症する原因には様々なものがあります。 家庭、学校、職場、友人関係などのトラブル、人間関係での悩み、 自己実現、独立と依存などの葛藤などの原因が考えられています。 このような心理的な要因が大きく作用していると考えられており、 適切な対処をとることができずに、摂食してやせることで対処していると考えられます。