1.解離性健忘

解離性健忘の治療には、患者に安心感と信頼感を持たせる事です。 健忘の場合、記憶が欠落してしまっている状態なので、自然に記憶が戻らない場合や緊急に記憶を戻したい場合には記憶想起法が効果を発揮します。 また、催眠や薬物を利用するカウンセリングにより、記憶の欠落部分をできるだけ埋める事により自己を取り戻す事ができます。 解離性健忘になった原因を本人が理解し、心の葛藤やストレスを解決する事が回復に繋がります。
2.解離性遁走
解離性遁走の治療は解離性健忘とほとんど同じです。解離性遁走の多くは数時間から数日経つと自然に治ります。 しかし遁走している間の記憶の欠落を思い出させようとしても、うまくいかない場合が多いようです。 再発の防止には、遁走の引き金となった原因を本人に理解させる事で再発を防ぎます。
3.解離性昏迷
解離性昏迷の場合、周囲の人達が気づいく場合が多いです。 人が変わった様に感じたり、ずっと横になったまま動かないといった事があります。 この場合、家族や周囲の人が病院やカウンセリングなどへ相談に行くケースが考えられます。 治療では薬物療法と精神療法が行われます。
4.トランス及び憑依障害
トランス及び憑依障害の治療は困難とされています。一般的には精神療法と薬物療法によって行われます。 また生活を共にする家族や恋人などもカウンセリングを受ける場合もあります。 これらは、宗教側から見れば霊などに憑依されていると考えられますが、病院では精神病患者として扱われます。
5.運動及び感覚性解離性障害
運動及び感覚性解離性障害の治療では主に薬物療法、精神分析療法、行動療法、催眠療法によって行われます。 運動性解離性障害ではここを参照の事。感覚性解離性障害では主に知覚に関する障害をうったえる場合が多い。
6.その他の解離性障害
ガンサー症候群などが考えられる。 ガンサーー症候群とは突然に的外れな回答をすることである。例えば「1+1=5」といった感じである。 これは何らかの診断区分としてあるのではなく、患者自身の感覚を表すものである。これらの症候群は突然に治る事が多い。